特徴1 当院のインプラント治療実績
月別インプラント埋入本数
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2014 | 17 | 6 | 5 | 13 | 1 | 1 | 9 | 8 | 11 | 4 | 20 | 30 | 105 |
2015 | 15 | 10 | 9 | 7 | 9 | 12 | 5 | 8 | 9 | 20 | 7 | 3 | 114 |
2016 | 6 | 11 | 10 | 19 | 7 | 9 | 9 | 4 | 7 | 8 | 4 | 6 | 100 |
2017 | 15 | 24 | 8 | 10 | 12 | 17 | 9 | 6 | 15 | 17 | 8 | 21 | 162 |
2018 | 9 | 13 | 24 | 12 | 9 | 15 | 16 | 10 | 11 | 9 | 11 | 8 | 147 |
2019 | 13 | 15 | 11 | 12 | 15 | 20 | 12 | 11 | 18 | 26 | 20 | 15 | 188 | 2020 | 19 | 28 | 31 | 13 | 18 | 17 | 13 | 20 | 15 | 19 | 10 | 8 | 211 |
※2019年11月以前は、旧山王病院(歯科口腔外科)時代のデータを使用
インプラント治療は、法律上は歯科医師であれば誰でも行ってよいことになっていますが、現在、日常的にインプラント治療に携わり、難症例も含めて多くの経験を積んでいる歯科医師はごくわずかです。
一方、当科担当Drは都内のインプラントセンターで集中的に経験を積んでおります。
また、専門的にインプラント治療を行っていないと、必要な機器を導入することができず、様々な症例に対応できる体制が整えられません。
当院では、旧山王病院時代から、インプラント専用のさまざまな機器をそろえ、インプラント埋入本数が1本から複数、上あご下あごすべて(12本~)、骨造成術が必要な症例など、多様な患者様のインプラント手術に対応できる体制を整え、ほぼ毎週インプラント手術を施行しております。
さらに、極端に骨が少ないなど、当科で対応できない場合は、大学病院等、より高次の医療機関と連携していくことで、地域の患者様に高度なインプラント治療を提供しております。
初めての料理は失敗しやすいが、得意料理はアドリブも効く
「手術件数 と 成功率 の関係」について、わかりやすく「料理」を例にご説明します。
初めて作る料理
例えば、初めて作る料理を想定してみましょう。
レシピを見ながら、「え~っと・・・」調味料の量や入れるタイミング、火加減なども手探りの状態です。
「あっ、焦がしちゃった」なんてこともあるでしょう。経験が少ないうちは、ある意味当然と言えます。
これは、同じ「人間の手先を使う仕事」としては、外科処置でも同様で、あまり症例がなく経験が浅いと、手術の「勘所・ポイント」がわからないまま、手探りで処置せざるを得ません。
得意料理は アドリブも効く
一方、普段から作りなれている「得意料理」の場合はどうでしょうか?
レシピなど確認しなくても、てきぱきと無駄なく「自然に」身体が動きます。ポイントもわかっているので失敗することはありません。さらに、その日の具材やお客に応じて、とっさにアレンジ・アドリブの工夫を楽しむ余裕もあります。ちょっと凝りだすと、より専門的な調理器具も必要となるでしょう。
インプラント治療も同様で、やはり症例数が多いと経験がどんどん蓄積され、手術の際に身体が「自然と」動くのです。また、「骨が少ない場合」「12本など多くのインプラントを打つ場合」などの様々な状況にも応用が利きます。そういった事例に対応するための専用の機器を導入するのも自然の流れです。「経験が多いほうが、成功しやすい」。「人間の手先の仕事」という点で、料理も手術も同じと言えます。
手術件数と成功率の相関について
日本胸部外科学会では全国集計データを基に施設の手術件数と手術死亡率との相関関係を調べ、冠動脈バイパス術などで有意な相関が認められることを2009年に報告しました。(図1,2)
図1 冠動脈バイパス術の件数と死亡率との関係
横軸が施設ごとの年間手術件数
縦軸が施設ごとの死亡率(%)
それぞれの点が一施設の成績
手術件数が多い施設ほど死亡率が低い(成功率が高い)
→ 特に、手術件数が150件以上では非常に成功率が高い
手術件数が少ない施設では死亡率が高い(成功率が低い)
→ 手術件数100件以下では、施設によるばらつきが大きい
図2 冠動脈バイパス術 の件数別死亡率
横軸が施設の手術件数
縦軸が100症例以上の施設を1としたときの死亡率の起こりやすさ(オッズ比)
手術件数が少ないほど死亡率が高くなる(成功率が低くなる)
さらに,日本成人心臓手術データベース機構から発表された冠動脈バイパス術の手術死亡率比較によると,術前のリスクが低い症例では相関が認められないが,高リスク群では有意な相関が認められたということです。
これは一般的に手術件数が多い施設ほど、手術の成功率が上がること、および難易度が高い症例についても手術件数が多い施設の方が成功率が高いことを示しています。
同じ外科処置として、インプラント治療についてもおそらく同様の傾向があると思われます。しかし現状では各施設間で比較できる正確なデータの収集すらなされていません。
参考までに、「日本歯周病学会のインプラント治療に関する調査報告」によると、学会会員約900名を対象としたアンケート調査を行い、283件(31%)の有効な回答を得て,そのうち232件がインプラント治療の経験があると回答。そのうち41%が年間インプラント埋入件数が20本以下、200本以上は4%という結果です。インプラントを行っている歯科医院のうち、一施設当たりの手術件数100本以下の医院が大半を占めています。また、この報告は各医院の自己申告制であり、データの信頼性についても十分とは言えません。
一方、当院の年間治療本数実績を下記に紹介いたします。
さて、これらのデータを組み合わせて、インプラント治療をどこの施設で受けるべきか、患者様の選択のご参考になれば幸いです。また、患者様がより正確に施設選びを行えるような、正確性・完全性を伴った施設間で比較できるインプラント治療のデーターベース収集が今後期待されます。
図3 歯周病学会調査;施設ごとのインプラント年間埋入本数
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月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | |
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14:00~19:00 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | △ |
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