④木質建築空間デザインコンテスト 受賞!
当院は、第7回 木質建築空間デザインコンテストにて、「一般建築部門賞」を受賞いたしました。
主催 大阪ガスケミカル
共催 日経アーキテクチャ
後援 日本建築士会連合会
応募登録総数 578件 の中から選ばれ受賞に至りました。国内初の、グッドデザイン賞・いばらきデザインセレクション・建築文化賞に続く、4つ目のデザインアワード獲得となります。
今回受賞した、「木質建築空間デザインコンテスト」とは、
2003年に日経アーキテクチュア共催でスタートしたコンテストで、木の「香り」や「ぬくもり」を活かし、「木」の持つ魅力を存分に生かした、新たな木造・木質建築の時代を切り開く、意欲的な建築作品を表彰し続けてています。
「日経アーキテクチュア」とは、
一級建築士をはじめ建設会社や行政など、建築界に携わる建築実務者向けの専門雑誌であり、1976年の創刊以来、建築界の最新情報を提供し続けています。意匠・構造・施工などの専門領域だけではなく、建築界を取り巻く社会・経済動向から経営実務まで、最新の情報を提供する建築の総合情報誌です。
最近注目されている「木質建築」は、
そのメリットとして木の「香り」や「ぬくもり」から、暖かみのあるリラックスした心理状態になることはもちろん、木材をふんだんに利用することは、
①地球温暖化の防止
②循環型社会の形成
③森林の多い日本の国土の保全、水源のかん養、
④山村その他の地域経済の活性化に貢献する等、
のメリットもあります。
今後のサスティナブルな社会を作るために、優れた木質建築はますます必要とされ、公共建築物等における木材の利用を促進するため、2010年に「公共建築物等木材利用促進法」が施行されました。また、耐火性や強度向上などの技術開発もすすみ、全世界的なトレンドとして建築物における「木」の活用がますます活発になっています。最近の話題としては新国立競技場などが特に有名ですね。
審査委員 講評
「変わりゆく景色がある歯科医院 山王歯科」
薄板梁の格子組天井により平面の自由度は増しますが、梁セイが大きく懐深い天井は時に重く感じます。この計画では歯科診療ブース2.4m×2.1mをモジュールにすることで納まりよい空間使いとなり、診療時の音もこの天井懐に吸い込まれ拡散せず効果的に働くのではと思いました。また、空間全体のおおらかなスケールと梁に使用した白色系の塗料によって、木質感を押さえ軽くみせており好感をもちました。
「変わりゆく景色がある歯科医院 山王歯科」
梁背1.15mの2.4mグリッドの水平に広がる格子梁を、細いスチール柱が支えています。極めて大胆で透明感のある空間です。外に広がる公園と連続した空間のコンセプトは十分に説得力があります。北斜面という地形と方位がこの透明なガラスカーテンウォールを成立させています。2.4m桝の親密な半個室の治療空間と外の雄大な景色を楽しむというセットが、患者にとってはこの上ないサービスとなっています。
「変わりゆく景色がある歯科医院 山王歯科」
木の大きな格子梁を表わしで意匠とした作品はいくつかありましたが、格子のグリッドが建築計画上、診察ユニットとして合理的に活かされ、何よりも建物外部から見えるシルエットの美しさで、この建築に軍配が上がりました。家具も木で丁寧に作られ、歯科医院特有の苦痛を連想する患者の緊張と不安を、やさしい木肌から漂う木の香りが緩和させてくれることでしょう。塗料は抗菌性があり、安全性に配慮したものが選択されています。